サミュエル A. マーベリック
今年の誕生日、初めて孤独を味わった。
家族以外から祝いの言葉がなかったのだ。もともと友達が少ないからってのもある。毎年欠かさず連絡をくれていた友達からのLINEもその日は来なかった。
これが そうか この掌にあるものが 孤独か
と誕生日の夜、部屋で独り天井を見つめながら呟いていた。
誕生日に連絡が来なかっただけで、忘れられたわけではないことはわかっている。僕の誕生日を知らない人もいるし、覚えていない人だっているだろう。けれどもその日は初めて単なる寂しさを超え、独りだなと思ったのだ。
「一人」と「孤独」は違う。
というのも僕の中では、「一人」というのは例えるなら100人いる空間の中の一人であり、「孤独」は1人しかいない空間の中の一人である。「一人」は一人ではあるが独りではない、「孤独」は一人であり独りなのだ。
「一人」でいるのは好きだが、「孤独」は耐えられない。