全年齢対象
アニメ「鬼滅の刃」を見た。父親が。
普段アニメを全く見ないというのに、すごいや。
近所の幼稚園では「鬼滅ごっこ」が遊ばれている。
「ねー、きめつごっこしよー!」
「ぼく、たんじろー」
「ねずこー!」
楽しそうで何より。
このように幼稚園児から普段全くアニメを見ない大人まで、幅広い年代層から人気を獲得したのがこの作品の凄さである。子供でも理解できるくらい物語や戦闘は単純でありながら、ちゃんと大人でも楽しめるように設定や人間(鬼)模様は複雑であり、登場人物の過去に共感できるようになっている。作者は、単純/一般/明解と複雑/特殊/難解、この両者のバランス感覚に優れているのだろう。
月刊コロコロコミックから週刊少年ジャンプへと乗り換えるように、成長するにつれて「単純で面白い」から「複雑で面白い」へと嗜好は変化しがちである。だが時としてわかりやすくド直球なメッセージが込められたものが欲しくなる。再評価と言ってもいいかもしれない。成長して視点が高く、視野も広くなったからこそ見えてくるものがあるというか。
僕がいわゆる“女児向けアニメ“に惹かれたのもこれが理由かもしれない。
強く、優しく、美しく。