蚕
本に散歩をしてみては?と書いてあったので、数年振りに通っていた小学校中学校を見に行った。
小学校は通学していた当時言われていたように、いくつかの遊具がなくなり新しい校舎ができていた。中学校は何も変わっていなかった。校舎の黒ずみが広がっていたから多少は老けたかな。
小学校へ向かう通学路は特に懐かしかった。もちろんここ数年で新しい店や家ができていた。けれども友達が住んでたマンションは変わらずそこにあって、道を曲がれば見覚えのある景色があって、たしかここに公園があったよなというところには公園がまだ残っていた。
たった2年間しか通っていなかったのにこの懐かしさである。6年間とか通ってた人はもっと感じるのだろう。
懐かしさというのは不思議なものである。
竹内まりやの"PLASTIC LOVE" (1984年)などのシティポップを聴いていても湧いてくるのである。僕はそのとき生まれてすらいないのに。
懐古するとき何かしら脳からドバドバと出ているのだろうか。快感や興奮とはまた異なる独特の感じがあるような気がする。